松本は国際色豊かなまちと言えるでしょうか。まず観光の面からみてみると、松本に関する外国人観光の詳しい統計はないものの、同規模の地方都市と比べてみても、外国人観光客が比較的多いように映ります。ただ国際観光都市と呼ぶには、まだ遠いのが実状です。
しかし、松本は外国人観光客に人気の高い、松本城や北アルプスといった観光資源を持っています。これらを上手く活かしながらまちづくりを行えば、もっと外国人の集まるまちへと発展していけると考えています。
10年後の松本は、外国人観光客が街に溢れています。日本文化の素晴らしさが海外でもさらに認知され、城下町の街並みが再現された松本は、外国人に人気の高い観光地になっています。城下町だけではなく、まちには、外国人が集まるカフェやレストランが多くあることも人気の秘訣で、とても賑わっています。まちの中の案内看板は外国人にも分かりやすく、地域住民もおもてなしの心に溢れています。
また、10年後の松本では国際会議も頻繁に開かれています。国際会議観光都市にも指定されている松本市は、2011年に開かれた「国連軍縮会議」の開催が契機になり、会議の開催地として、徐々に人気度を上げてきています。会議の運営や参加者の歓迎行事などには市民も積極的に協力しています。
国際交流を考えるうえで、もうひとつ大事な視点は、地域で暮らす外国人との交流です。現在の松本市の外国人登録者数は約4,000人で、長野市よりも多い数の外国人が暮らしています。留学生が多いことも特徴です。地域住民と外国人との交流も行われているものの、市民全体からみると、まだまだ少ないのが現状です。パリやニューヨークなどの国際都市は、来訪観光客が多いだけでなく、さまざまな国や地域の人たちが混じり合って、ごく普通に暮らしていることも大きな特徴です。
本当の国際化とは、単に外国人の求めているものを提供できるということだけではなく、自分たち自身がアイデンティティをしっかりともち、この国やこのまちのことをよく知って、それを土台にコミュニケーションを行うということが重要だと考えます。松本は元来、地域アイデンティティの強いまちで、この要素を十分に備えています。
10年後の松本は、市民1人ひとりの国際感覚が磨かれており、観光客のおもてなしはもちろん、地域で暮らす外国人とのコミュニケーションも上手く、外国人にとって暮らしやすいと評判の日本を代表する国際都市となっていることでしょう。
中2階トイレ前
2013年3月より
JR松本駅改札口正面
2010年12月5日より
- 協力:
- エクセラン高等学校
松本第一高等学校
美須々ケ丘高等学校
松本工業高校
松商学園高等学校
- 後援:
- 松本市
松本市教育委員会